帝王切開
当院の帝王切開の特徴
1.痛みが少ないこと
麻酔医による安全な麻酔を行っております。麻酔は背中から行いますが、使用する針は採血で使用するよりも細く、術後の頭痛がおこりにくい特殊な形状のものを使用しています。手術後の痛みに対しても定期的な鎮痛薬の投与に加え痛みに応じて更に鎮痛剤を追加することで、痛みの除去に勤めています。痛みのコントロールがついていると術後の回復が早く、産後のスムースな育児につながります。
2.傷がきれいなこと
帝王切開の手術の傷は、縦の傷よりも横に切った方が美容だけでなく傷の治りとしてもきれいになります。当院での帝王切開は下腹部横切開を基本としており、美容形成にも使用される細い糸(吸収糸)を使用し丁寧に縫合することで、よりきれいな傷になるように工夫しています。抜糸も必要ありません。(※ただし体質によっては傷跡が目立つこともあります)
3.術後の合併症(手術によっておこる別の病気のことです)が少ないこと
帝王切開によっておこりうる合併症として、創部感染や深部静脈血栓症などがあります。当院での帝王切開では、創部感染を防ぐために、創部の洗浄はもちろんのこと、母体の感染リスクが高い場合には創部全体を特別に保護する器具を使用し、感染がおこりにくい抗菌作用のある糸で縫合を行っています。また、深部静脈血栓症を防ぐために、血栓の予防として下肢に弾性ストッキングを装着していただき、間欠的空気圧圧迫法や抗凝固(血が固まりづらくする)療法を全例に行っています。手術中から術後にかけては下肢の血行不良がおこりやすく、血液が固まり血栓を形成しやすい状態です。血栓が肺の血管に詰まると肺塞栓という呼吸が苦しくなり、命にかかわる合併症を引き起こすため十分な予防が必要なのです。
その他の術後合併症については他科とも連携しながら対応しています。
当院の帝王切開の流れ
原則としてお腹の中の赤ちゃんが十分成熟した妊娠38週以降で帝王切開を行います。
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- 手術日の決定
- 当院で分娩予約を行った場合は、早めに手術日程を決めることも可能ですが、通常30週をすぎたころに医師と相談し手術日を決定します。
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- 検査
- 手術日が近づいたら、安全に手術を行うための検査(胸部レントゲン、心電図、血液検査)を行い、手術や麻酔、輸血についての説明を医師から行います。
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- 手術日の前日に入院
- 手術の前日に入院していただき、ご本人の体調・胎児の状態のチェックを行い、体調を整えていただきます。
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- 手術日当日
- 手術室当日には、母子の状況が安定していたら手術中にも生まれたばかりの赤ちゃんと触れ合うことが可能です。
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- 術後
- 術後は腸の動きがよいことを確認後、手術当日でも飲水が可能です。
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- 手術の翌日
- 手術翌日には食事と歩行を開始します。
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- 退院
- 術後7日目には退院となります。
当院の帝王切開の料金
医療費等の概算はこちらをご参照ください。